やまと百寺めぐり
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第94回 2021年03月25日掲載
太子敬慕し1400年  法隆寺(斑鳩町)


神輿に聖徳太子七歳像を乗せ西院伽藍に入る御聖諱法要の行列=2011年4月

 推古天皇と聖徳太子は607(推古15)年に法隆寺を創建しました。薬師如来を安置する寺の建立を誓願し、実現できぬまま亡くなった太子の父、用明天皇の遺志を継いだと伝わります。
 670(天智9)年に法隆寺が焼失したとする『日本書紀』の記述は、昭和の発掘調査などで裏付けられました。焼け跡のほど近くに再建されたのが現在の法隆寺西院伽藍(がらん)で、焼失した寺跡は若草伽藍と呼ばれています。
 境内は、世界最古の木造建造物群の金堂や五重塔などがある西院伽藍、夢殿が中心の東院伽藍に分かれています。数多くの国宝、重文を所蔵し、1993(平成5)年には日本初の世界文化遺産に登録されました。
 仏教を重んじ、十七条憲法制定や遣隋使派遣を進めた聖徳太子は、622(推古30)年に亡くなりました。毎年3月には命日法要のお会式(えしき)、10年ごとに御遠忌の法要が営まれます。
 今年は1400年の御遠忌に当たり、4月3日から3日間、「聖徳太子1400年御聖諱(ごしょうき)法要」が執り行われます。夢殿などで特別開扉や展示があるほか、奈良国立博物館では特別展も開催されます。
【奈良まほろばソムリエの会 会員 柏尾信尚】



■宗派 聖徳宗
■住所 斑鳩町法隆寺山内1の1
■電話 0745・75・2555
■交通 JR法隆寺駅からバス「法隆寺参道」下車すぐ、または近鉄筒井駅からバ「ス法隆寺前」下車すぐ
■拝観 8~17時(11月4日~2月21日は16時半まで)、1500円
■駐車場 民営有(有料)



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