ホーム > ソムリエの風44号

WEBソムリエの風

44号 令和6年(2024年)8月1日発行


目次

 

ハスのように爽やかに、清らかに

写真は、喜光寺(奈良市菅原町)のハスです。お経(維摩経)に、「泥中の蓮(でいちゅうのはちす)」という言葉があります。泥の中から清らかな花を咲かせるハスを讃えた言葉で、インドの国花もハスです。地球温暖化に伴う気候変動で、今夏もとても暑いですが、爽やかで清らかなハスの花のように、冷静な気持ちでこれを乗り越えたいものです。以下、最近の主な動きを紹介いたします(専務理事 鉃田憲男)。

総会、講演会を開催!

奈良まほろばソムリエの会は、2024(令和6)年6月9日(日)、東大寺ミュージアム地下小ホールで、総会(第12回通常総会)を開催しました。冒頭、豊田理事長は「当会への貢献が著しい」として、広報グループの風間千春さんと窪田幸さんに、感謝状を贈呈しました。総会には280人が出席(リアル参加者=99人、表決委任者=181人、会員総数=441人)。すべての議案が原案通り承認されました。 なお、7月4日(木)に開催された理事会で、この総会で退任された小野哲朗前副理事長に代わり、小倉つき子理事が、新たに副理事長に就任されました。

風間千春さん

窪田幸さん

総会のあとは、田中利典師(金峯山寺長臈[ちょうろう]、林南院[京都府綾部市]住職、種智院大学客員教授)による講演を拝聴しました。今年は、吉野大峯世界遺産登録20周年、これにちなんで「修験道の今日まで、そして明日から」の演題で、楽しく、分かりやすく修験道についてお話しいただきました。

田中利典師

史跡探訪サークル「矢田寺のアジサイを楽しむ」ツアー

参道のお地蔵さんを解説

色鮮やかなアジサイ(矢田寺境内)

6月12日(水)、史跡探訪サークル主催のツアー「矢田寺のアジサイを楽しむ」が開催されました、参加者数は15人でした。中には伊勢志摩方面からのご参加者も(お2人)。近鉄郡山駅からバス、バス停から徒歩で矢田寺。ランチは北僧坊で「あじさい御膳」を楽しみました。午後は、プロペラのある神社として知られる「矢田坐久志玉比古(やたにいますくしたまひこ)神社」へ。

松浦副理事長の挨拶

矢田寺北僧坊の「あじさい御膳」(一部)

矢田坐久志玉比古神社を参拝

史跡探訪サークルはコロナ禍の間は活動を休止していましたが、一昨年(2022年)8月に全体会議を開き、その後、活動を再開しました。今では、8人の世話人さんが年に数回の企画を練っておられます。見事に復活された同サークルの今後に注目いたしましょう。

サロン・ド・ソムリエにご参加を!

7月7日(日)、南都銀行西大寺銀行クラブにおいて、恒例の「サロン・ド・ソムリエ」を開催しました。前半のミニ講座には17人、後半の懇親会には16人の会員が参加されました。当日の講師は鉃田で、演題は「小説で知る今井宗久」でした。謎の多い宗久の生涯を、火坂雅志著『覇商の門』から読み解くという趣向でした。武野紹鷗、千利休、松永久秀、織田信長などが登場し、当時の今井(橿原市今井町)や堺の状況とともに、詳しく紹介いたしました。次回は9月8日(日)で、梅田加都さんが講師を務めます。ぜひ、ご参加ください。

ミニ講演会の様子

啓発サークルが再始動へ!

今年1月、啓発サークルの担当だった大山惠功(よしのり)理事が急逝し、同サークルの活動が休止状態にありました。逝去から半年が経った7月18日(木)、啓発グループのメンバー(7人)に当会の理事(5人)が加わって、南都銀行クラブで善後策について協議しました。結果、メイン事業の「自主勉強会」はお世話役を決めて継続、「奈良のうまいものを極める会」「酒蔵見学」は、理事により別途お世話役を探すこととなりました。次回は8月7日(水)、同クラブで開催いたします。

啓発サークルの今後について協議

近鉄文化サロン橿原(近鉄百貨店橿原店内)が、5年目に突入

当会は近鉄文化サロン橿原(近鉄百貨店橿原店7階)において、2020(令和2)年7月から、歴史講座を行っています(講師は持ち回り制)。本年10月からは、全6回(うち初回は体験レッスン)の予定で、鉃田が担当いたします。ぜひ、歴史好きのお友だちなどに、お声かけください。

 

新入会員さん 80字で自己紹介!

東 宏行
広陵町在住の東宏行です。
ポケモンGOを片手に冬の三峰山に登り、「いろは写経」をし、笠に蕎麦を打ちに行き・・・今年奈良マラソンに挑戦です。
何でも楽しいです。趣味は食べ呑み歩きと料理。皆様と色々挑戦したいです


石田 育子
愛知県豊田市から奈良に通うこと35年余り(ブランクあり)、250回以上。どっぷり首まで浸かっています。
入口は万葉集でしたが、奈良は魅惑に満ちた世界が広がっていました。
まだまだ楽しみたいと思っています。よろしくお願いします。


今中 奈穂
観光の仕事に携わって、奈良のことをもっと深く知りたくなり、ソムリエを目指しました。
大好きな奈良酒をはじめとして、多くの人に奈良愛を広めることをライフワークにしたいと思っています。


岩﨑 信秀
奈良県橿原市在住。 ずっと会社勤めの銀行員でしたが、65歳で退職し二つの事に挑戦しました。
①マンドリン演奏を復活すること②ソムリエに合格し地域貢献すること。
二つとも現在進行形です。


大花 正也
吉野で生まれ、人生の大半を奈良県で過ごしていますが、これまで理系の仕事人間で、最近まで奈良の魅力に気付けていませんでした。
セミリタイアで少し時間に余裕ができましたので、会の活動に参加して学ばせて頂き、奈良マニアと呼ばれることを目指します!


神原 幸司
いままでは仏像、日本建築、狛犬、石ころをひとりで楽しんできましたがこれからはそれを人に伝えられるようになるまで学んでいきたいと思ってます。


葛本 雅則
葛城市生まれ、奈良が大好きです。
ソムリエの勉強でますます奈良の魅力に入り込んでしまいました。
全国には、奈良とのゆかりが点在しています。全国を巡りそんなことを発信してみたいです。


齋藤 惠千
天理市櫟本在住。
地元でガイド付ウォーキングツアーの企画運営や山の辺の道VGをしています。
今後も史跡から感じる歴史の魅力を発信して、奈良FANを増やしたいです。


阪本 恭子
こんにちは。安堵町在住の阪本恭子です。今回初めて入会させて頂きました。
まだまだ何もわからない新人ですが皆様に色々教えて頂きお役に立てるように頑張りたいと思います。
これからも宜しくお願い致します。


坂本 朋顕
広島県福山市在住。
趣味はクラシック音楽一辺倒から温泉,寺社巡り,食べ歩きと拡大中です。京都検定マイスターも取得しています。
発表当日妻が受験票片手にパソコンの前に座っており合格は妻の肩越しに確認しました。
ソムリエの会での交流を楽しみにしております。


辰巳 裕世
大和盆地のど真ん中、島の山古墳のそばに暮らして五十年。
心の中に燃やしてきた奈良愛をやっと発揮できる場に立てたことを誇りに思います。
「一期一会」のおもてなしの心で奈良愛を広めたり、次代の子どもたちにも地元愛の素晴らしさを伝えていきたいです。


谷口 佳子
長年、自然観察会のスタッフをしていて、自然の豊かさを、その背景にある奈良の寺社や文化も絡めて伝えられないかと思っています。
趣味は写真撮影(こちらも勉強中)です。
まだまだ、わからないことだらけ、行ったことない所だらけですが、よろしくお願いします。


中島 宇都美
大阪から宇陀市に移り住んで35年。
花木、里山、古墳、寺社巡りが好き。
奈良検定講座で知識が深まり感謝でいっぱい。
史跡探訪、保存継承、ソムリエンヌ等会員交流に期待。


野原 楓
京都府木津川市在住。
所属:広報グループ、保存継承グループ
趣味:読書、ランニング(飛鳥ハーフマラソンにも出場しました)、史跡巡り(特に古代史が好きです)


平井 真知子
奈良生まれの奈良育ちですが歴史に目覚めたのは、自粛期間中。
地元の良さに気がついて、ソムリエの勉強をはじめました。
飛鳥の景色が大好きで奥明日香で棚田オーナーをしています。
ガイドグループに入りました。どうぞよろしくお願いします。


平間 陽一郎
趣味:旅行、街散策、里山歩き、美術鑑賞、スワローズ、競馬、テレビドラマ、ワイン 等。
資格:世界遺産検定、江戸文化歴史検定、京都検定、温泉ソムリエ。
この検定ですっかり奈良の魅力に嵌りました。特に明日香、吉野にはさらなる興味が湧きました。


藤山 圭子
ソムリエ合格のため備忘録を兼ねて始めたInstagram (@mt.wisteria711)で、素敵な奈良を再認識、奥深い奈良がどんどん好きになっています。
入会はしたものの、何ができるか模索中…、どうぞよろしくお願いします。


的場 輝佳
奈良県橿原市生まれ。
食べ物の美味しさと風味、食文化などに興味がある。
奈良女子大学生活環境学部食物栄養学科で21年間勤務。
現在、奈良女子大学名誉教授、NPO奈良の食文化研究会・副代表理事。


御堂 勇治
大阪から奈良市に移り住んで14年。
奈良にあまり関心がなかったが奈良検定を知りチャレンジする中で、奈良には知れば知るほど新しい発見があり楽しくなって来ました。
ソムリエの会での出会いと活動を楽しみにしています。


宮本 みのり
初めまして。宮本と申します。
大阪市在住で奈良市内に勤務しています。
現地に殆ど行かず合格したので今後は色々な場所に行って知識を深めたいですし、周りにこんなすごいものが奈良にはあると気づいてもらえるよう活動していきたいです。


森本 和代
橿原市在住の森本和代と申します。
この度、皆様とご一緒に活動させていただけることを、心より楽しみにしております。
今後ともご指導、ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


山岡 一純
桜井市在住です。
学生時代から30年続けたバスガイド人生のゴールのつもりで検定を受け始め、1級で見事壁に当たり知識の無さを痛感しましたが、何とかソムリエに辿り着きました。
これがゴールではなく新たなスタートだと考え直して一から勉強させて頂きます。


 

新理事抱負

吉川 和美
奈良まほろばソムリエの会に入り活動を開始して10年目に入りました。フルの仕事もようやく卒業し、会の運営にお役に立てる時期が来ましたので、この度入会当初から活動しておりました広報グループの理事をお引き受けしました。引き受けるにあたっては松森前理事より心揺さぶられるお手紙を頂き、心が動かされた次第です。広報は会員の皆様に、会員の最新の活動内容やニュース、トピックス等をお知らせする重要な部門です。全グループの動きを常に把握しないとその役目は遂行できません。受け身ではなく攻めの姿勢で広報部員が前に出て、取材活動を実施してアウトプットしていかないといけませんし、広報部員だけの記事であってはいけないと思います。会員皆様方から積極的に掲載依頼が出てきて、只今順番待ちですというような形に持っていきたいと思っています。
2014年入会。


藤永 泰雄
講座グループ担当の理事に就任した藤永泰雄です。私たちの会の名称にもなっている『まほろば』とは丘や山に囲まれた稔り豊かな住みよい所という意味で日本各地にまほろばと呼ばれている場所があります。しかし多くの人がまほろばといえば奈良をイメージすると思います。倭建命が『大和は国のまほろば』と詠ったように奈良は古代より自然に恵まれた素晴らしい土地です。美しい自然と多くの由緒ある寺社があり歴史に育まれ、国内外の多くの人から日本人の心のふるさととして愛されています。会員も奈良だけでなく全国の奈良を愛する人が集まっています。発表を希望する会員の方の講演場所を確保するとともに私自身も講演活動を通じて奈良の魅力を伝えていきます。奈良は古い都や寺社だけではなく色々な魅力に満ちた所です。会員の皆さんもそれぞれの場所でそれぞれの立場で奈良の魅力を護り発信してください。
2017年入会。


石川 雅司
若輩者ではありますが、伝統ある当会の理事という大役に与りました石川雅司です。募集ガイドなどのイベントに参加させていただいております。判らないながらもボランティアとして楽しめたこと、色々な方々との出会いなど勉強させて貰いました。当会の更なる発展につなぐことが出来るよう、また、次のメンバーにバトンを渡せるよう諸先輩方のお助けをお借りし力一杯取組んでいきたいと思っております。よろしくお願いします。
2022年入会


福原 康之
物心付いた頃から50年近く桜井市で、日々三輪山や箸墓古墳と暮らしてきました。小さな頃の夢は歴史や考古学の先生でしたが、大学入学の時に生活のことを考え違う学部を選び、地元の会社勤めで25年余りを過ごしました。仕事としては地域の風土や歴史、交通、利用状況等を考察し不動産の価値を判断することを中心としてきました。そんな中、違う形とはいえ地域の歴史や風土等についてインプットしアウトプットもできるソムリエの世界に参加できればと考えるようになりました。子ども(小学6年生)の各種体験の伴走、今は受験のサポートで仕事以外が忙しため本格的な参加はまだ先と思っていた矢先、ご指名にあずかりました。諸先輩方になるべくご迷惑をかけないように業務に慣れるのが先決と考えております。いずれは飛鳥や平城宮跡、唐古・鍵遺跡等で家族と体験した内容も参考にしつつ新しいアイデアを持ち込めたらと考えているので、ご指導よろしくお願いいたします。
2022年入会。


退任理事メッセージ

小野 哲朗 (前副理事長)
「ソムリエの会」入会で思いだすのは、1300年の「平城遷都1300年祭」のおり、まだ受験した1級の合格発表前で、何とか平城宮跡でのガイドをしたく事務局に申込んだところ、既設のガイドはいっぱいいるのでソムリエ級に合格してから申込んで下さいと言われ、その夏炎天下で遷都祭に来る観光バスの降り口で乗客に案内チラシなどを配ったことを懐かしく思い出します。入会してガイドGと講演講座Gに所属して、毎日の活動はソムリエの会活動を中心に回りました。2015年から18年まで10回にわたる「シリーズ講演会」では著名な先生方にお願いにあがり、“なら記紀・万葉を味わい楽しむ連続講演会”として県内10カ所を順に会場にし、市民対象の講演会を担当したことも懐かしいです。400名を超えた会員となり、活動が更に奈良の文化・観光の振興に貢献するよう祈っています。


木村 三彦(顧問)
私とソムリエの会のお付き合いは古く、まだ「友の会」だった頃からです。 ある人の紹介があって現専務理事の鉃田さんから「有志で『古事記』を読む会を立ち上げたいのでそのリーダー役をしてほしい」と頼まれお引き受けしました。 10回程、数名が集まっての輪読会でしたが、今から思えば懐かしいです。 その後、シリーズ「記紀を楽しむ」と題して「斉明女帝と飛鳥」などの会員対象の講演、さらに県下の「神武天皇聖蹟顕彰碑」「御県神社」そして「高槻の今城塚」「兵庫県の石の宝殿・浄土寺」などのバスツアーのガイド役をさせて頂きました。今回高齢のため退任させて頂くこととなりましたが、振り返りますと8年間顧問として何もお役に立てず申し訳なく思っています。会の今後ますますのご発展を祈念しまして退任の挨拶と致します。長い間ありがとうございました。


大山 惠功(前啓発交流グループ理事)
大山惠功(よしのり)理事は本年1月、心筋梗塞のため急逝しました。満67歳でした。いつも明るく元気な男で、私とは会社の同期でしたので、46年の付き合いになります。
NHK大河ドラマ「真田丸」が放送された年には、信州へ1泊旅行に出かけたことがあります。信州そばの食べっぷりには、目を見張りました。当会では一貫して啓発グループ(現・啓発サークル)の担当理事として、自主勉強会や「奈良まほろばかるた」の普及に取り組みました。ご冥福をお祈りいたします。
(鉃田憲男 記)


大江 弘幸 (前総務担当理事)
神社・仏閣・古墳に史跡、大好き満載の奈良県に暮らし、奈良の歴史・文化・自然を愛するひとりとして、なにかの役に立てるのではと奈良まほろばソムリエの会の理事を2期4年務めさせていただきました。
この間コロナ禍に見舞われ、行事の自粛や活動の停滞などを余儀なくされ不本意さも残りました。しかしながら会員数は440名を超え堅実な会の成長を感じることができる4年間でもありました。
理事を退任いたしましても当会をプラットフォームにみなさまと共に大好きな奈良を発信し続けたいと存じます。
どうぞよろしくお願いいたします。


松森 重博(前広報グループ理事)
早いもので、まほろばソムリエの会の理事を八年間務めさせていただきました。長年ご指導ご協力いただきありがとうございました。入会して11年あまり終始広報グループに所属し、理事の大半も広報担当でした。このたび後任に吉川和美さんを得て、無事にバトンタッチしました。思い出深いことをいくつかあげてみますと、
1,紙ベースで発行していた「ソムリエの風」ですが、2023年にWEBでの発行になりました。字数や紙面が自由になりましたので、写真も大きく、より良くなったように思います。
2,長年の懸案であったホームページのリニューアルも出来ました。内容豊かで速報性が出てきたと思います。
3、フェースブックでの情報発信はじまっています。
4,それからコロナの最中でしたが、任期中に奈良まほろばソムリエの会は十周年を迎え、記念誌を発行することができました。記録という意味でも紙媒体は有効だと思います。
5,今後みなさまの活発な投稿をお願いしたいと思います。
そして、皆さまどうかパソコン、スマホなどを使って事あるごとに心がけて見ていただきたいと思います。私は今後とも広報グループに所属して、まほろばソムリエの会に参加しますので、どうぞよろしくお願いします。
長年ご協力ご指導ありがとうございました。


編集後記

奈良まほろばソムリエの会は5月,6月と新会員の入会や理事の交代また総会の開催等行事が沢山あったことから、新会員の紹介、新理事の抱負、退任理事・顧問のご挨拶を中心とした特集を組みました。新会員様もたくさんの紹介文を送って頂きありがとうございます。奈良まほろばソムリエの会の活動にどっぷり漬かって頂き、さらなる向上を目指して頂きたいと思います。次回「ソムリエの風」は45号として発刊したいと思います。

(広報編集者)東・礒兼・今中・風間・柏尾・佳山・窪田・小林(誠)・阪本・島田・中村・仲村・野原・廣岡・福岡・二上・藤崎(俊)・藤田・松原・松森・吉川
(広報 吉川)


ページトップに戻る