やまと百寺めぐり
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第1回 2019年04月04日掲載
漢詩に詠まれた花名所  船宿寺(御所市)


ツツジの咲く船宿寺=御所市で

 船宿寺(せんしゅくじ)の創始は奈良時代、舟形の大石の傍らに行基が庵(いおり)を構え、薬師如来をまつったことからと伝わります。平安時代には空海が立ち寄り、近くの道は高野街道と呼ばれています。
 ツツジなど花の寺として知られ、4月下旬から6月上旬まで、キリシマツツジ、ヒラドツツジ、サツキと順番に咲きます。5月3日には「花まつり法要」「柴燈護摩(さいとうごま)供養」が営まれ、本尊・薬師如来が特別開扉されます。
 参道には、「山名船路の意如何(いかん)」で始まる七言絶句が刻まれた石碑が立ちます。江戸時代の漢詩集『葛城三十八景詩集』の第19番「船路井桜(せんじいおう)」で、かつては桜の名所だったようです。この詩集には御所市から葛城市にわたる広い地域で詠まれた漢詩が集められ現在、同寺の菅原正光住職が代表を務める「かづらき煌(きらめき)ネットワーク」が場所を特定し、すべての地に碑を建てる活動をしています。
【奈良まほろばソムリエの会 鉄田憲男】



■宗派 高野山真言宗
■住所 御所市五百家(いうか)484
■電話  0745-66-0036
■交通 近鉄・JR御所駅からバス「船路」下車、徒歩約10分
■拝観 8時〜17時 400円 
■駐車場  有り(300円)



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