押熊の里にたたずむ常光寺は江戸時代に建てられた武家屋敷のような景観をもつ寺です。
緑の木々に覆われた参道から山門をくぐると正面に御堂、右は庫裏で、現・平城小学校の前身となる学び舎の名残を感じます。
御堂に大聖歓喜双身天尊像をはじめ、本尊の大聖不動明王三尊像など諸仏や、掛け軸の画像をまじかに見ることができます。
6月6日は秘仏で厨子に収められた歓喜天像が特別に開扉され、山門の傍に「南無大聖歓喜天」の幟がかかげられます。
静かな寺もこの日は歴史・仏像ファンや寺にゆかりのある人々が訪れ賑わいます。
歓喜天像は30センチ位の小像で、頭が象で体は人間の男女二体が抱擁している希有な姿です。
もとはインドのガネーシャという神に由来し、インドでは日本の「お地蔵さん」のように親しまれています。
なかなかお目にかかれない歓喜天像を、この機会に拝観されてはいかがでしょうか。
【奈良まほろばソムリエの会 津山進】
■宗派 単立
■住所 奈良市押熊町212
■電話 0742-33-7900
■交通 近鉄大和西大寺北口からバスで15分「南押熊」下車、徒歩約10分
■拝観 9時30分〜16時30分 300円
■駐車場 有り(無料)
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