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第19回 2017年05月25日掲載
萌える野山 ―― 曽爾村の曽爾高原


亀山峠からの曽爾高原の景観

 曽爾高原は、県の北東部、三重県との境にそそり立つ亀山(849メートル)などのふもとに広がるススキの草原です。
 秋の銀色に輝くススキでも有名ですが、萌(も)える新緑のじゅうたんを敷いたような景観も素晴らしく、多くのハイカーたちでにぎわいます。この高原は、室生赤目青山国定公園に含まれ、面積は約38ヘクタールです。
 高原を周回する遊歩道も整備され、亀山を目指して登っていくと、高原の中央にひょうたん型のお亀池と呼ばれる池が見えてきます。「お亀伝説」などがあるこの池は、火山の火口であったとも言われていますが、今は湿地化し山野草などが群生しています。
 緑の草原のかなたには、幾重にも重なる山々がどこまでも続き、見飽きることの無い雄大な眺めに浸れるのも、この高原の魅力です。

【奈良まほろばソムリエの会顧問 小北博孝】



湿原に咲くカワラナデシコ

■メモ■

近鉄名張駅から三重交通バス停「太良路」下車、徒歩約1時間。秋のススキの季節には曽爾高原行きのバスがあります。
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