やまとの神さま
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第171回 2026年09月03日掲載
雨に感謝の吐山太鼓踊り  下部神社(奈良市)


下部神社拝殿=奈良市で


 近鉄榛原駅から額井(ぬかい)岳を右手に見ながら香酔(こうずい)峠を上り切ると、下部(おりべ)神社が鎮座される吐山(はやま)地区です。
 創建は不詳ですが、「下部神社略記」によると、この地の豪族星川氏が都祁国造(つげのくにのみやつこ)の祖である神八井耳命(かむやいみみのみこと)を氏神としたのが始まりだそうです。
 神社は、明治40(1907)年に現在地にあった春日神社と合祀(ごうし)されるまで、現在地の南東約850メートルの字「オリイ(オリエ)」にありました。旧社殿の裏山の尾根には「イワグロ」と呼ばれる大きな岩があります。春日神社は弘治2(1556)年に吐山日向守光政が祭った社です。合祀の際に、式内社である下部神社と改称しました。
 秋の例大祭では、400年ほど前から伝えられてきた「吐山太鼓踊り」(県無形民俗文化財)が奉納されます。笠間川最上流の高地にある吐山は水不足が深刻で、日照りの時は境内に白砂をまき、池を掃除し、山上で火をたいて太鼓を鳴らし続けて降雨と豊作を祈りました。祈願が成就したお礼として踊られたのがこの踊りです。大きな干ばつの年にしか奉納されないため、用水路の整備が進んだ昭和42(1967)年を最後に途絶えていました。84年に保存会が結成され、華やかで勇壮な踊りが守られています。
(奈良まほろばソムリエの会会員 小西和子)


(住所)奈良市都祁吐山町3957
(祭神)神八井耳命・天之児屋根命
(交通)近鉄榛原駅から奈良交通バス「吐山」下車徒歩約5分
(拝観)自由
(駐車場)あり
(電話)なし


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