平群町鳴川に、修験道の開祖役行者(えんのぎょうじゃ)(小角(おづぬ))が開いたと伝わる千光寺があります。
役行者が大峰山(山上ケ岳)を開く前、この地で修行をしたことから「元山上」、女人禁制の大峰山に対して女性を受け入れたことから「女人山上」とも呼ばれ、女性におすすめしたいお寺です。
境内には、寄進された役行者像が並んでいます。そのお顔は一つずつ違っていて、ほほ笑んでいるような表情を見ると思わず心が和みます。行者堂の脇には、鉄の下駄(げた)が置かれ、看板には「女子は鉄下駄をはき3歩あゆめば玉の輿(こし)の良縁」と書かれています。簡単に歩けそうにありませんが、挑戦してみたくなります。
また、裏山には行場があり、今も修行が行われています。短期間のコースもあるので、少しだけ「修行女子」になることもできます。行と良縁を求めて、何度でも訪れたくなる古刹(こさつ)です。
【奈良まほろばソムリエの会 松永佳緒莉】
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