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第61回 2018年04月12日掲載
優雅なけまり祭 ―― 桜井市の談山神社


華やかな衣装を着て行われるけまり祭=桜井市で

 談山神社(桜井市多武峰)は春と秋に、「けまり祭」を開催しています。演者の男女は華やかな伝統衣装に身を包み、「アリ」「ヤア」「オウ」と独特の声を掛け合いながら、一つの鞠(まり)をけりまわします。
 鹿革で作られた鞠は紙風船のように軽いものですから、微妙な風で揺れ動きます。雨が降ればできませんし、お天気が良すぎても地表に微妙な上昇気流が生まれ、条件が悪くなるそうです。
 京都蹴鞠保存会の演者が「優雅さにひかれ入会しましたが、1年間は見習いでした。試験に合格して会員になれました」と話してくれました。見習いの初めは歩くことからで、歴史も勉強し、その奥深さが感じられます。
 談山神社の春のけまり祭は4月29日(昭和の日)、秋の祭は11月3日(文化の日)、いずれも神社の境内で行われます。

■メモ■ 談山神社へは桜井駅からバス20分。


【奈良まほろばソムリエの会理事 雑賀耕三郎】

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