唐招提寺(奈良市)のうちわまきは、「唐招提寺宝扇(ほうせん)由来記」によると、鎌倉時代の中興の祖・覚盛(かくじょう)上人が座禅中、うちわで蚊を追い払おうとした弟子に「血を与えるのも菩薩(ぼさつ)行」と戒めた徳をたたえ、法華寺の尼僧がハート形のうちわを供えたことが始まりとされています。
上人の命日の5月19日、中興忌梵網会(ぼんもうえ)法要の後、火難、病魔退散などを願い、長さ40aのうちわ(宝扇)が国宝の舎利殿(鼓楼)からまかれます。
午前9時から先着400人に参加券が配布され、午後1時からの法要、舞楽奉納に続き、午後3時からのうちわまきに参加して、もれなくうちわを頂くことができます。
参加券を入手できなかった人も、午後2時半までの抽選会で1000人分が用意されているほか、1本1000円で購入することもできます。
【奈良まほろばソムリエの会理事長 鈴木浩】
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