あやめ池神社は奈良市西部、蛙股池(かえるまたいけ)のほとりにあります。池の守護神として市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)(弁財天)が祭られたのが始まりとされます。
蛙股池とは日本書紀607(推古15)年に「是の歳の冬に、倭国に高市池、藤原池、肩岡池、菅原池を作る」と記される菅原池のことで、現存する日本最古のかんがい用のため池とされます。東西・南北約500メートル、面積は8・6ヘクタールであり、「く」の字の池の形が、社寺などの横木に使われる部材の蛙股に似ており、蛙股池と呼ばれるようになりました。
御祭神は当初、市杵島姫命のみでしたが、1980(昭和55)年に日本最古の天満宮・菅原天満宮の末社として野見宿禰命(のみのすくねのみこと)と菅原道真の二神を勧請(かんじょう)し、三柱となりました。
長いこと氏子組織がなく、あやめ池地区・学園南地区自治連合会が協力し「奉賛会」を立ち上げ、境内の整備をしました。現在は地域の氏神様として親しまれ、守られています。
大みそかから正月三が日は笹(ささ)酒のふるまいがあり、1月第2日曜の大とんどでは、神社すぐ下の池のほとりでのおたき上げが名物。桜の時期には、境内とあやめ池新橋のちょうちんに灯がともされ、夜桜が水面に映え、参拝者でにぎわいます。
(奈良まほろばソムリエの会会員 大平芳枝)
(住所)奈良市あやめ池南9丁目
(祭神)市杵島姫命、野見宿禰命、菅原道真
(交通)近鉄あやめ池駅南口から徒歩約5分
(拝観)自由
(駐車場)なし
(電話)なし
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