やまとの神さま
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第175回 2026年10月08日掲載
九頭竜神祭る 磐座鎮座  葛神社(宇陀市)


葛神社本殿(右奥)=宇陀市榛原で


 宇陀市と奈良市の境に円すい形をした大和富士とも呼ばれる額井岳(ぬかいだけ)がそびえています。その東側の戒場山(かいばさん)から発する宮川の右岸の高台に葛(くず)神社は祭られています。
 創建は定かではありません。「日本書紀」や社伝によると、第11代垂仁(すいにん)天皇の時代に豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)と倭姫命(やまとひめのみこと)は天照大神を祭る地を探して各地を訪ねました。伊勢にたどり着く前に倭姫命が「菟田(うだ)の篠幡(ささはた)」を訪ね、後に「元伊勢」と呼ばれる篠畑(ささはた)神社が設けられました。
 同神社近くの摂社(現・葛神社)に豊鍬入姫命と倭姫命が祭られたとされます。祭神は後に天照大神に変わったと伝わっています。
 江戸後期の文化年間に未曽有の豪雨による土石流で社殿が流され、その後、現在の場所に建立されました。
 本殿は一間社(いっけんしゃ)春日造(正面の柱間が一つで、切り妻屋根で棟と直角な面に入口がある様式)です。社名から司雨の神である竜神を祭る九頭大明(くずだいみょう)神社と呼ばれていたといいます。本殿のすぐ横に九頭竜神を祭る磐座(いわくら)があります。
 7月初旬の日曜日に歯固め祭という珍しい行事が行われます。この時季に収穫された小麦でついた餅が配られます。硬い餅をいただき、歯を通して健康を祈願します。
(奈良まほろばソムリエの会会員 東辻裕子)



(住所)宇陀市榛原山辺三1145の1
(祭神)天照大神
(交通)近鉄榛原駅から「天満台東三丁目」行きバス終点下車、徒歩約15分
(拝観)境内自由
(駐車場)なし
(電話)なし


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