曽爾高原は、県の北東部、三重県との境にそそり立つ亀山(849メートル)などのふもとに広がるススキの草原です。
秋の銀色に輝くススキでも有名ですが、萌(も)える新緑のじゅうたんを敷いたような景観も素晴らしく、多くのハイカーたちでにぎわいます。この高原は、室生赤目青山国定公園に含まれ、面積は約38ヘクタールです。
高原を周回する遊歩道も整備され、亀山を目指して登っていくと、高原の中央にひょうたん型のお亀池と呼ばれる池が見えてきます。「お亀伝説」などがあるこの池は、火山の火口であったとも言われていますが、今は湿地化し山野草などが群生しています。
緑の草原のかなたには、幾重にも重なる山々がどこまでも続き、見飽きることの無い雄大な眺めに浸れるのも、この高原の魅力です。
【奈良まほろばソムリエの会顧問 小北博孝】
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