二上山は雄岳と雌岳の二つの峰からなる独特な姿をしています。雌岳頂上には日時計があり、「太陽の道」にまつわる説明板が建てられています。
箸墓古墳を中心に淡路島から伊勢まで北緯34度32分の線上に、太陽崇拝と何らかのつながりがある古代祭祀(さいし)遺跡が並んでいるという話が、1980年にNHKの番組で紹介されました。この東西の線は「太陽の道」と呼ばれています。
県内では二上山すぐ北側の穴虫峠、桧原神社(「元伊勢」と呼ばれ、天照大神に関係が深い)、長谷寺、室生寺などがほぼこの線上にあります。大阪には大鳥大社、日置荘(萩原天神)、三重には斎宮跡(天照大神に使える斎王が住んでいた所)などがあります。
太陽にまつわるモニュメントの日時計を見ながら、東へ西へと思いをはせてみてはいかがでしょうか。
【奈良まほろばソムリエの会 中村茂一】
|