針葉樹林の山を這(は)い昇る龍の姿。上北山村のナメゴ谷では、尾根筋だけに広葉樹が植えられているので、紅葉するとこんな光景になります。春の桜の季節にも、こんなコントラストが見えるそうです。
なぜ尾根筋だけが広葉樹なのか。「山火事のとき、広葉樹のほうが燃えにくいので、延焼防止のため残した」とも「山林所有者の境界線が分かりやすいように残した」とも。落葉は風に運ばれ、針葉樹の肥料になります。
アクセス道路がとても狭く、しかも撮影は日の出からの数時間、東から斜めの太陽光が差す時間帯がお薦めです。ホテル杉の湯(川上村)のマイクロバス送迎が付いた「紅葉のナメゴ谷見学付き宿泊プラン」を利用するのもいいでしょう。今年のプランは11月4日から1泊で、5日の早朝に見学します。
龍は四神のひとつで、力の根源を象徴する生き物です。ナメゴ谷で、ぜひ龍のパワーをいただいてください。
■メモ■ 吉野方面から、国道169号を南下し、国道309号(行者還林道)を西に入ります。一番の撮影スポットは6.5キロほど進んだ「64番」のコーナーです。上北山村の「かみブログ」に詳しい情報が掲載されます。
【奈良まほろばソムリエの会専務理事 鉄田憲男】
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