大和(おおやまと)神社の主祭神は日本大国魂大神(やまとおおくにたまのおおかみ)であり、大和の国全体を守る神様とされます。
奈良時代に遣唐使が派遣される際には使節が当社に参拝し航海の安全を祈ったとされ、万葉集では有名歌人の山上憶良(やまのうえのおくら)による安全祈願の長歌が残されています。
年間の祭りにおいては、4月1日に行われる「ちゃんちゃん祭り」が有名です。当日はみこしを中心に騎馬武者や稚児、奉仕者約200名が列を整え、中山町のお旅所まで笛やかね等を鳴らしながら往復します。
そののどかな様子は、東大寺の「お水取り」に続いて春を呼ぶ行事として知られます。
その他、1月にお弓始め祭、2月にお田植え祭、5月に野神祭り、9月に秋の大祭等が行われます。
境内には戦艦大和ゆかりの碑も建てられています。世界最強ともされた旧日本海軍の戦艦大和に当社の神様をお祭りしていたことが縁となっています。
隣接する祖霊社には同艦沈没時に亡くなった2700名余りの将兵の他、同伴した艦隊の戦没者約1000名も祭られ、境内にある資料室には将兵を配した同艦の大型精密模型等も展示されています。
(奈良まほろばソムリエの会会員 福原康之)
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