三輪山をご神体とする大神神社のお祭りの中でも、特に人気を集めるのは、11月14日の醸造安全祈願祭「酒まつり」です。
ご祭神である大物主大神(おおものぬしのおおかみ)の手助けにより、美酒が醸造できたと伝えられており、酒造りの神として敬われるようになりました。新酒が作り始められるこの時期に酒まつりを行い、醸造の安全を祈り、参拝者に樽酒が振る舞われます。
酒まつりに先立ち、13日には拝殿と祈とう殿につるされた大杉玉の掛け替えがおこなわれます。重さは200`以上もあり、6人ほどで運ばれます。大杉玉が掛け替えられ、酒まつりが終わると、新酒の印である「しるしの杉玉」が、全国の酒造会社や酒店の店先につるされます。
さあ、いよいよおいしい新酒の季節が到来します。
【奈良まほろばソムリエの会理事 雑賀耕三郎】
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