ディズカバー!奈良
< 第48回へ 第50回へ >
第49回 2018年01月11日掲載
休みの閻魔に願う ―― 奈良市の白毫寺


閻魔王座像が安置される宝蔵=いずれも奈良市で

奈良市の高円山のふもとにある白毫寺で、1月16日に「えんまもうで」が行われます。まるで閻魔(えんま)様から裁きを受けるような怖い感じがしますが、もちろんそんな怖い行事ではありません。
実は1月16日と7月16日は閻魔様のいる地獄が「休日」になる日で、この日ばかりは罪人を痛めつける獄卒も仕事を休み、釜もふたが開き、平穏な時間が流れるそうです。また、閻魔様は、日本においてはお地蔵さまと同一で、ありがたいお方でもあると信仰され、休暇中に無病息災と長寿を願うのが「えんまもうで」と呼ばれる行事なのです。
この日、白毫寺では宝蔵に安置される鎌倉時代の重要文化財「閻魔王坐像(ざぞう)」を前に祈とうが行われ、甘酒の振る舞いや福引もあり、境内はにぎわいます。


【奈良まほろばソムリエの会 楠田英雄】



えんまもうでの案内板

■メモ■

市内循環バス「高畑町」下車徒歩約20分。
ディスカバー!奈良トップページへ
COPYRIGHT (C) 奈良まほろばソムリエの会 ALL RIGHTS RESERVED.