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第82回 2018年09月13日掲載
転害会の新調御神輿 ―― 奈良市の手向山八幡宮


新調された御神輿=いずれも奈良市で

 10月5日に奈良市の手向山(たむけやま)八幡宮で例祭「転害会(てがいえ)」が催されます。当社は聖武天皇が大仏建立の際に、東大寺の鎮守として大分県の宇佐八幡宮から八幡大神を勧請し創建されました。その際に転害門を通って境内に入り鎮座したという故事にちなんで催されるのが転害会です。門の上にしめ縄が掛けられているのは神聖な門の印です。
 転害門は、東大寺創建当時から唯一残る奈良時代の門で国宝です。本殿での神事の後、御旅所である転害門の上に御神輿が据えられ、神事や舞楽の奉納が行われますが、御神輿(おみこし)が重要文化財に指定されたため、昨年まで仮の御神輿が使われていました。
 昨年11月、文化財のものを精巧に模した御神輿が新調され、今年から使用されます。この機会に、50年ほど前から途絶えていた本殿から転害門までのお渡りの復活も予定されています。

【奈良まほろばソムリエの会理事 石田一雄】



転害門での舞楽奉納

■メモ■

本殿へはバス「東大寺大仏殿・春日大社前」下車、徒歩約15分。転害門へは近鉄奈良駅から徒歩約18分。
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