自己紹介11

遅くなりましたが、広報部員のネット環境を持っている部員の最後の自己紹介記事です。
広報委員のムトーです。
これから奈良まほろばソムリエを目指す方々に、私がソムリエに挑戦した背景と勉強の仕方をご紹介したいと思います。
東京出身ですが、仕事の関係で奈良に住んで20年以上経ちます。奈良は神武天皇以来50代の天皇が宮を置いた地で、日本という国の始まりの地、すなわち日本文化発祥の地です。神道や仏教も奈良から広まりましたし、古事記、日本書紀、万葉集なども奈良時代に書きとめられました。300mを越える古墳から小さいものまで8000以上の古墳もあります。
奈良で日々生活するうちに何気なく聞く神社、仏閣が1000年以上の歴史の上に連綿と続いていることに気がつきました。
30年以上前に親しくしていたドイツ人に神道と仏教の違いを聞かれて、うまく答えられなかった苦い思い出があったので機会があるごとに奈良のお寺、神社、地元のお祭りなどを見ているうちに、歴史や文化を自然と学ぶようになりました。
2007年初めに奈良まほろば検定の試験があると聞き、たいした勉強もせずに2級に合格しました。ただし、71点で合格点ギリギリでした。しかも出題ミスで1問は全員正解扱いですからそれを差し引くと70点のボーダーラインの上でした。
2008年は海外旅行のため受験できず、2009年に1級を受けました。前年の1級の問題を見ると、2級とは違い生半可な知識では合格しないと感じたので奈良のガイドブックを読んだり、商工会議所の学習会などに参加して勉強を始めました。2008年10月に入ると奈良の歴史書や発掘現場説明資料を読んで、実際に神社仏閣を訪問しました。知れば知るほど、自分自身が知らないことが沢山あることを知りました。でも、公式テキストにある神社仏閣、古墳、名所などは1/3も回れませんでした。1級も漸く70点台で合格しましたが、これで1級だと言えるのか、と自分で自信が持てませんでした。
そのころ退職していたので、公式ガイドブックにある古墳や名所をすべて回ろうと決めました。事前にグーグルマップで古墳の場所を見つけて行くのですが、古墳が見つからないことも何度もありました。神社仏閣は主要道路に案内がありますが、古墳は案内が少なく、現地にしか看板が出てないことがあります。でも実際に古墳に行くと石室に入れたり、古墳の上に登れたり、親しみがわいて回りの地形、古墳の名前と構造などを覚えることが出来ました。
初代から50代までの天皇の名前も風呂で繰り返し暗唱したりして覚えました。天皇の名前を覚えるとその年代の特定、天皇にまつわる話などが理解できるようになりました。
2010年にソムリエに合格して、平城遷都1300年祭で平城宮跡のボランティアガイドをする傍ら、ガイド仲間や奈良文化財研究所の研究員の話を聞いて、木簡などの知識を高めました。小さな木簡を読むことによって平城宮跡で過ごしていた人たちのいろいろなことを知ることが出来ます。当時の漢字の記録がそのまま残っていること、その文字が今でも読めることに感動しました。
ソムリエの試験には選択問題と200字でのテーマ説明論文2題、400字のガイドコースの論文1題があります。漢字の勉強も兼ねて200字詰めの原稿用紙に、いくつものテーマについて記述したり、ガイドコースを自分で考えて400字にはいるような文章を繰り返し作りました。結果的にはこの自分で考えた練習問題が大変役に立ち、出題内容は予想の範囲内でした。
奈良まほろばソムリエの伝道師、来村多加史先生によると自分で考えるガイドコースを400字で説明するのは奈良まほろばソムリエ独自の問題で、テーマを決めて奈良のガイドが出来る人を育てるのが目標だそうです。
ソムリエ友の会は、そのような難関を突破した人たちの集まりで、さらに先を目指して奈良の魅力をアピールしていきたいと思います。
以上11名でホームページ、ブログの運営、広報部の仕事を担当します。よろしくお願いします。

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