2022(令和 4)年 4 月
NPO法人 奈良まほろばソムリエの会
保存継承グループ

【趣旨】
県指定文化財を後世に伝えていくために必要なことは何かを探るため、 個々の文化財を訪ねてソムリエ会員の目で現状を検討・評価する。

【実施期間】
2020(令和 2)年 6 月~2021(令和 3)年 10 月

【対象】
県指定文化財のうち、史跡 54 件、名勝 4 件、天然記念物 62 件、有形民俗 文化財 23 件の 4 分野計 143 件。(天然記念物は 1 件多い 63 件と考えられる ため今回の調査では計 144 件とした。)

【調査先】
史跡 54 件、名勝 3 件、天然記念物 55 件、有形民俗文化財 18 件で、計 130 件(対象の 90%)。調査見送りは動物の確認が難しい、所有者の対応 困難などの 14 件。 訪問自治体は 39 市町村中、34 市町村に及んだ。

【実施内容】
県内を北部、東部、西部、南部の 4 エリアに分け、保存継承グループの 22 人がどれかのチームに所属。各チームは原則として 3~5 人で現地訪問 して目視調査、または関係者から聞き取り調査をするとともに写真撮影。 チーム内で評議後、担当者が調査票を作成した。活動は全体で 36 日、参加 者は延べ 155 人。

【調査項目】
県指定文化財は県民の財産であり、県民に理解される存在であるべきとの 観点から、現地に説明板が適切に設置されているか、表記や管理は適切かを 調べた。併せて、現地到着をサポートする案内板が適切に設置されているかも チェックした。その上で、対象の現状、管理状況などについて検討した。

【課題】
調査票の「当面の課題」「今後の課題」の欄に記載。その上で、「当面の課題」 「今後の課題」のどちらか、または両方が重要と考えられる 92 件(史跡 43 件、 名勝 2 件、天然記念物 32 件、有形民俗文化財 15 件)の課題を簡潔に記した 「課題記入表」を作成した。「課題記入表」を精査し、重要度、緊急性の観点 から 11 項目計 68 件(10 件重複のため実質 58 件)をピックアップした。

【提言書】
特に対応を急ぐ必要があると考えられる 3 項目計 25 点を県への「提言書」に 記載、その他 8 項目計 43 件で対応を提言した。

以上

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