自己紹介10
はじめまして。神奈川県在住のAYUと申します。
生まれてから東京と神奈川にしか住んだことはございませんが、今から30数年前、井上靖「額田女王」を読んだのが奈良との出会いでした。最初は額田に惹かれたものの、そのうち持統天皇に興味が移り……と、永井路子の現代小説「茜さす」の主人公のような道をたどり、結局、同じような分野に興味をもつ夫と結婚するところまで、小説と似てしまいました(もっとも彼女ほどの行動力はありません)。
社会人になったころから、京都や奈良によく一人で旅しました。その細く長い蓄積を整理してみようと、まず京都検定に挑戦して3級は取りましたが、奈良検定が創設されると奈良に浮気しました。両方のテキストを読み比べると、同じ古都でも両者がまるで別世界だと再認識。私はやはり「奈良が好きだ!」と確認しました。
それにしても、遠くに住んでいますので、行ったことのない奈良が多すぎます。奈良や飛鳥には足を運んでも、その空気を吸うだけで満足していましたから。
また、合格しても遠方の人間には意味がないのではないか?とも思いましたが、今では奈良の勉強をして本当によかったと思っています。
夫は律令時代全般に興味のある人なので、結婚後は、全国の、たとえば国分寺や古代寺院、国府の跡などの古代史跡(たいてい何もない野っぱらだったりしますが)をめぐりました。同時に古墳、寺院、仏像などを見る機会も多かったわけですが、奈良を勉強したことで基本がわかり、それらを見る目も変わりました。とくに、私もNoaさんと同じで古墳が「さっぱり?」でしたが、今では古墳の面白さに目覚め、関東の古墳を見てまわるのも楽しみのひとつになりました。
これからも日本文化の基本である奈良の魅力を多くの方に知っていただけるよう、奈良から遠い空の下で、奈良を応援していきたいと思っております。
そして、いつかは奈良で暮らすのが「夢」ではあります。