多武峰街道に隠れ古寺を訪ね、丁石道を歩く

奈良まほろばソムリエ友の会が「音羽山観音寺・聖林寺・談山神社一ノ鳥居・等彌神社」というコースでウォーキングを行う。
5月17日、音羽観音の縁日に実施する。
先日、多武峰の「町石」を確かめて歩いたが、観音寺の「丁石」も面白そうである。僕も音羽山は登った。観音寺も何度も訪れた。
しかし、丁石を丹念に見て歩いてはいないし、観音寺の亀石もしかとは確かめていない。
庵主様に会いがてら、2日、小雨の中を登ってきた。
下居(おりい)のバス停を降りると先ずは多武峰街道の「観音道」の道標。

観音様のはめ込み道標

多武峰からの寺川を渡ると左手に、高さ3m30㎝の献燈籠がある。
天保13年(1813年)8月建立である、
そこから観音寺までの登山道に17の丁石がある。
道路の拡幅などで動かされたものもあろうが、ほぼ一町ごとに一丁石である。
火袋がある笠形型の塔で、天保15年辰年十月(1815年)のものである。
笠がないものもあるが、17丁石すべてが残り完形のものも多い。
200年前に今の形の丁石が作られたが、その前の古い町石も残されていることもすごい。
鎌倉時代のものと言われる。
4石が保存されているとのことであるが、中品中生 5町、中品下生 4町などを確認してきた。
連休の谷間、小雨が降り続くというお天気で「今日は誰も来ないよね」とのんびりされている中への飛び入りでだったが、ずうずうしく天ぷらうどんまでいただいてしまった。
新緑のなか、谷筋のシャガの群生、観音寺のシャクナゲなど花も楽しめた観音寺詣だった。

シャクナゲの咲く観音寺参道

17日はどんな花に会えるか、楽しみである。

奈良まほろばソムリエ友の会(桜井市在住) 雑賀 耕三郎