「交流部会」記紀万葉サークル9月例会報告

9月8日(土)  はぐくみセンター

 今年5月から本格的な活動を開始した本サークルの例会も5回目となりました。屋内の勉強会と屋外の活動を月1回交互に繰返しています。参加者も開催毎に増え、今回は26名の参加を見ました(メンバーは現在45名)。
 ここまでやって来られたのもサブリーダーはじめメンバーのご理解とご協力によるものと感謝しております。当分はこのスタイルを続け更に刺激的なサークルにしてゆきたいと考えております。

 屋内例会は毎回サークルのメンバーの状況・今後の日程の確認など基本的な連絡事項の後、「記紀万葉」に因んだテーマについて、メンバーによる報告会が行われます。テーマの選定・報告の担当はメンバーの自発的な意思によります。今回の報告はお2人にお願いしました。

まず「記紀万葉に見る忍坂」と題して辰馬真知子さんの報告です。記紀(神武東征など)に見える忍坂、そして隅田八幡宮人物画像鏡(5Cのものとされ、最古の金石文の一つ)の銘文に見える意柴沙加宮と古い伝承や歴史に登場する忍坂が紹介されました。「ヲムロ」などの地名が残る貴重な古地図も見せて頂きました。また舒明天皇・鏡女王など忍坂と関わりの深い人物の説明があり、夫々の万葉歌が紹介されました。
 次に「古墳は石積みの美術館-赤坂天王山古墳」と題して道崎美幸さんの報告です。日本書紀から崇峻天皇暗殺のくだりが紹介されました。真の崇峻陵として有力視されている赤坂天王山古墳についての説明、そして横穴式石室や横口式石槨の構造について幾つかの術語を伴う基本的な説明をして頂きました。しかし聴き手の皆さんの共感は、道崎さん御自身の体験談にあったようです。古墳探索にかける並々ならぬ情熱を感じさせるものでした。
 何れの報告も次回、10月13日(土)の屋外活動(忍坂・粟原谷方面)に繋がるテーマで、皆さんの参加意欲を喚起するのに十分なものであったと思います。

記紀万葉サークル 田中昌弘