産経新聞奈良版「観光と文化振興へNPO目指す」

奈良まほろばソムリエ友の会事務局長の鉄田でございます。6/14付の産経新聞奈良版「大和ひと点描」に取り上げていただき、また小北会長から会員の皆さんにメールでお知らせいただき、恐縮しております。私は会長に、うっかり高圧縮のJPEGデータを送ってしまい、会員の方から「ちゃんと読めない」というお声をいただきましたので、記事全文を打ち込むことにいたしました。
NPO法人化に向けて進んでいこうという時期に、こういう形で新聞に紹介していただき、大変有り難く思っています。記事を読まれた方から「それなら、ソムリエに観光案内や講演を頼んでみよう」という声が上がることも考えられますし、これを機にソムリエ資格取得をめざす方が増えるかも知れません。NPO化の暁には、奈良の観光と文化の振興をめざす「社会貢献事業」に、鋭意取り組んでまいりたいと思います。以下、新聞からの引用(全文)です。

「観光と文化振興へNPO目指す」
奈良まほろばソムリエ友の会事務局長 鉄田憲男さん(58)
「tetsudaブログ『日々ほぼ好日』」というインターネットブログをご存じだろうか。奈良のイベントや観光スポット、グルメの話題などが盛りだくさん。記事は毎日追加され、1日1800人が閲覧し、推定5千人がブックマークしている人気サイトだ。ブログで根強い人気があるのは、飲食店や奈良の食文化にもふれるグルメの話題だ。飲食店の紹介は「本当においしい店だけを載せています」という。
勤務先の同僚や知人などからの口コミや、散策中に見つけた店に足を運び、料理の写真を撮って店主にも取材。内容は詳しく、大げさではなく抑制された文章が食欲をそそる。このブログに掲載されたことがきっかけで繁盛した店もあり、取材依頼が舞い込むこともあるそうだ。「『よくネタが続くなあ』といわれるんですが、ネタがあり過ぎて書く時間がないんですよ」
関ヶ原の戦いで西軍にいた真田幸村が大坂冬の陣・夏の陣に出陣するまで隠棲していた和歌山県九度山町出身。真田幸村や高野山が身近にあった関係で郷土の歴史に親しんだ。大阪大経済学部と早大文学部を卒業し、昭和53年に南都銀行に入行した。現在は総合企画部副参事。これまで主に広報を担当し、10年以上前からボランティア団体やまちづくりグループと関わるようになった。「県などの指定金融機関ということもあって、県や市町村と密接な関わりがある。地域を元気にしたいという考えは、銀行の狙いとも合っている」。インターネットが一般に普及し始めた十数年前から奈良の話題をネット新聞などに投稿し、平成17年11月に現在のブログを誕生させた。
「奈良にうまいものなし」とはかつて文豪が言った言葉に由来するが、「そんなことは思ったことがない」という。「奈良県民は自分たちのことをわざと悪く言うところがある。すばらしいものがたくさんあるのにそれではもったいない。『つまらないものですが』なんて和歌山生まれの私は言わない。『これおいしいですよ』と言いますよ」 そんな奈良の県民性からか、おいしい店は目立たない場所にあり、見つけるのも難しい。「大阪みたいに集中していない。でも、その方が希少価値があって探す楽しみもある」。地元の人が見落としているところにスポットを当てたいのだという。
活動はブログにとどまらない。22年の平城遷都1300年祭を機に南都銀行の退職者に声をかけ「ナント・なら応援団」を発足させた。県内の秘宝・秘仏を特別公開する企画があるが人手が足りない、と聞いたのがきっかけだった。小規模の寺院では解説や誘導などに人員を割く余裕はない。メンバーは大学教授などからの研修を受け、現場に立った。元銀行員なので接客の経験も豊富。親切な対応で観光客や寺院側から好評だったという。
奈良まほろばソムリエ検定のソムリエ合格者でつくる「奈良まほろばソムリエ友の会」のメンバーも約200人に増えた。ツアーガイドやセミナー講師として活躍の場が広がっており、NPO法人化を目指している「ソムリエの豊富な知識を生かし、奈良の観光と文化振興に役立てたい」(中島高幸)
奈良まほろばソムリエ検定  奈良に精通した人を認定するため、奈良商工会議所が平成19年から毎年実施している。奈良通2級、奈良通1級、奈良まほろばソムリエの順で難しい。これまでの「ソムリエ」の合格者は県内外の計272人となっている。