第2回ふれあい交流会

まほろばソムリエの会では、グループに属していない会員やグループの枠を超えて交流を図りたい会員が気軽に交流・親睦を深める場として「ふれあい交流会」を設けています。
「第2回ふれあい交流会」を、平成29年9月3日(日)午後、南都銀行西大寺銀行クラブで開催したところ、22人(会員16人・理事6人)の参加がありました。
冒頭の開会挨拶では、鉄田専務理事から、ふれあい交流会開催の趣旨や、当会の活動についての説明がありました。

鹿谷先生の講演「民俗学の方法」

講演の部では、奈良民俗文化研究所代表の鹿谷勲先生から、「大和のモノ」について、2時間近くに亘って話がありました。
前半では、最初に、柳田國男や宮本常一を例に、身近なものから始めて次第に広げる・事実と解釈を分けるなど民俗学の方法に関して説明がありました。続いて、有形民俗文化財のうちで身近卑近の道具である「民具」を調べる際には、生活者の視点から見ることや、人間との関わりが大切であることを強調されました。
後半では、これまで撮り貯められた豊富な写真により、「モノの諸相」について具体的な説明がありました。会員が見たことのあるモノの写真も多く、会場から良く声があがっていました。特に、祭礼の幟や仮屋、村の霊柩車、掃除機の排気活用、十津川村の六千点の民具が印象に残りました。
最後に、私たちの生活がこれからどうあるべきかを考える際に、民俗文化の蓄積が材料になるので、何をどのように残すかを考えることが重要であると結ばれました。

鹿谷先生の講演「モノの諸相」

懇談の部は、長岡副理事長の挨拶で始まりました。
参加者の自己紹介では、初めて出席された方からは合格に至る苦労話や国際化に必要性などが示されました。意気投合してメールアドレスを交換した方もいました。
最後に、鹿谷先生から、まほろばソムリエの会は有数の知的集団であり、今後とも奈良の文化の保存・活用・継承に努めて「全県全土歴史公園」の実現に貢献して欲しいとのエールをいただきました。
次回の開催は、平成30年3月頃を予定しています。ふれあい交流会への参加を希望される会員の方は、池内まで電子メール( ikeuchi@leto.eonet.ne.jp )で連絡してください。名簿に登録して、次回以降の案内をお送りします。

文 池内 力  写真 鉄田 憲男