南都法話会―奈良まほろば館
8月28日、東京日本橋にある奈良まほろば館にて第二回目の南都法話会が開かれました。今回の法話は、淨教寺のご住職。
皆さんおなじみの奈良市三条通りにある浄土真宗のお寺さんです。
月1回のペースで来年1月まで、奈良のお寺さんの法話会が続きます。
唐招提寺、薬師寺、興福寺、東大寺と奈良の有名寺院が名を連ねていますが、今回淨教寺の法話会に参加しようと思ったのは、いつもお寺の前を通っていながら、一度も中にお邪魔したことがないからです。
法話なので、ご住職のお話は仏教の教えや親鸞が唱えた浄土真宗についてのありがたいお話が中心でした。
他淨教寺の由来や歴史もお話しいただいたのですが、その中でフェノロサが明治21年、淨教寺にて「奈良の諸君に告ぐ」と題して講演を行ったというお話がありました。立看板もあるそうです。
明治の廃仏毀釈で荒れていた当時の奈良の寺院、古物の保護を切実に訴えた内容だそうです。
「・・・今日、この奈良に存在せる所の古物は、独り奈良一地方の宝のみならず、実に日本全国の宝なり。いな日本全国の宝のみならず、世界においてまた得べからざるの至宝なり。故に余は信ず。この古物を保存護持するの大任は、すなわち奈良諸君のよろしく尽すべきの義務にて、また奈良諸君の大いなる栄誉なり・・・」
改めてすごい人だったんだと思いました。
フェノロサ自身も仏教徒に改宗したとかで、その生き方にも興味が沸いてきました。
今回この法話会に参加して、お寺さんをとても身近に感じました。
今度折りがあったら、慶派作という鎌倉時代の御本尊とソテツを拝見しにお邪魔してみようと思いました。
それからフェノロサについても、もっと調べてみたいと思いました。
※淨教寺・・鎌倉時代、大阪八尾にて開基。その後大和郡山、九条
と場所を移り、江戸時代、現在地を徳川家康より拝領して移転。
「山門」「掲示板舎」は国の登録文化財。
八重しだれ桜、樹齢三百余年のソテツが有名。
by ならミモザ