浅田先生の講演会が開催されました
交流部会・5サークル合同企画
2月2日(土) 参加者55名
「名作文学で奈良をたのしみませんか」という企画です。
講師は、昨年、11/18の設立総会でご講演をいただいた奈良大学名誉教教授でソムリエ検定テキストの執筆者であり、私たちにとってお馴染みの浅田隆先生です。全5回の開催です。統一テーマは、「文学の小窓からの風景」です。
今回は、第1回、「正岡子規の奈良」。冒頭、小北会長から「いつもとは、異なった文学という視点から、奈良を見つめるという絶好の機会だ」という挨拶を受けました。55名という多数の参加者で西大寺三和ビル5Fの会場も熱気いっぱいの90分でした。
[雑感]
先生のご講義で、子規が病におかされながらのわずか奈良3日間の滞在。「柿」という、当時は果物というより野菜ぐらいであったものが、輝く食べ物に感じました。
子規の随筆「くだもの-御所柿を食いし事」で、下女に柿をむいてもらう話を先生にお話をいただくと、ロマンそのもので名句の「柿くえば・・・」の柿の甘さと香りが脳裏に浮かび、奈良名産の「柿」をふと食べたい気持ちになってきます。子規の生涯の説明、野球(ノボール)など、有意義な講義に感動です。
浅田 隆 (あさだ たかし)先生のプロフィール
1970年 立命館大学大学院文学研究科日本文学専攻修士課程修
1973年 奈良大学文学部国文学科着任
2009年 奈良大学退職 奈良大学名誉教授
専攻
主として葉山嘉樹、夏目漱石、森鴎外、芥川龍之介などを研究。
ちょっと変わったテーマとしては「文学の中の笑い」なども。
最近では奈良の近代文学作品を介して、奈良がどのように受容されているかなどについても考察中。
著書等
『葉山嘉樹論―「海に生くる人々」をめぐって』 桜楓社(1978/06)
『漱石―作品の誕生』 世界思想社(1995/10)
『葉山嘉樹―文学的抵抗の軌跡』 翰林書房(1996/12)
『文学でたどる世界遺産・奈良』 風媒社(2002/01)
『奈良近代文学事典』 和泉書院(1989/06)など
今後のスケジュール
第2回目 4/20(土)・・・「会津八一の奈良」
第3回目 7/6(土)・・・高浜虚子「斑鳩物語」とスライド
第4回目 8/3(土)・・・「森鴎外の奈良」
第5回目 10/5(土)・・・坪内逍遥「役行者」
みなさんもぜひ、ご参加してみては?
※開催場所等は、西大寺三和ビル5階、いずれも13時30分から。
(写真と文 交流部会 小林俊夫)